マネーフォワード クラウド経費とは

マネーフォワード クラウド経費は、従業員の経費申請から管理者の承認・精算までをオンラインで完結できるクラウドサービスです。紙の領収書をスマートフォンで撮影して申請できる点が特徴で、交通費・接待費・備品購入費などの経費処理をペーパーレスで管理できます。

マネーフォワード クラウド会計・給与・請求書などの他サービスと連携しており、すでにマネーフォワードを使っている企業であれば、経費データをそのまま会計処理に反映できる点が強みです。

マネーフォワード クラウド経費の主な機能
  • スマホアプリで領収書を撮影 → OCRで金額・日付・店名を自動入力
  • 交通系ICカードの利用履歴を自動取り込み(Suica・PASMOなど)
  • 承認フローのカスタマイズ(1段階・多段階対応)
  • マネーフォワード クラウド会計との自動連携
  • 経費の集計レポート(部署別・科目別)

経費精算の基本的な流れ

マネーフォワード クラウド経費を使った経費精算は、大きく3つのステップで進みます。

ステップ担当者作業内容
① 申請従業員領収書を撮影・金額を入力して申請ボタンを押す
② 承認上司・経理担当申請内容を確認して承認 or 差し戻し
③ 精算経理担当振込処理・会計ソフトへの仕訳連携

従業員側は①の申請だけ、管理者・経理側は②③を担当します。申請〜承認はスマートフォンだけで完結するため、外出先でも対応できます。

経費を申請する(スマホ・PC)

スマホアプリで申請する(最もよく使う方法)

1アプリをインストールしてログイン

App Store または Google Play で「マネーフォワード クラウド経費」を検索してインストールします。会社から付与されたアカウント情報(メールアドレス・パスワード)でログインします。

💡 個人でマネーフォワード MEを使っている場合:クラウド経費とMEは別サービスです。会社のアカウントでログインしてください。
2領収書を撮影して経費を登録

アプリを開いて「+ 経費を追加」→「領収書を撮影」を選択します。カメラで領収書を撮影すると、OCR(文字認識機能)が金額・日付・店名を自動入力します。内容を確認・修正して「保存」をタップします。

💡 交通費は別の方法が便利:「交通費を追加」を選ぶと、出発地・到着地を入力するだけで運賃が自動検索されます。ICカードの利用履歴を連携している場合はさらに自動化できます。
3経費報告書を作成して申請

登録した経費を「経費報告書」にまとめます。「+ 報告書を作成」→ タイトルを入力(例:2026年4月 経費)→ 対象の経費にチェックを入れて「申請」をタップします。

💡 申請後の修正:承認前であれば申請を取り消して修正できます。承認済みの場合は管理者に差し戻しを依頼する必要があります。

PCブラウザから申請する場合

PC版はスマホ版と同じ操作をブラウザ(クラウド経費のWebサイト)から行います。経費の一括登録やExcelからのインポートはPC版でのみ使いやすい機能です。領収書の撮影はスマホ版の方が便利なため、「撮影はスマホ・確認・修正はPC」という使い分けが実務では多いです。

承認フローの設定方法(管理者向け)

経費の承認フローは管理者が事前に設定します。設定は一度やれば変更するまで有効です。

4承認フローを設定する

管理者でログイン → 右上のメニュー「設定」→「承認フロー」→「+ 承認フローを追加」→ フロー名・承認者を設定して保存します。

よく使う承認フローのパターン
  • シンプル(小規模向け):申請 → 経理担当が承認 → 精算
  • 2段階(中規模向け):申請 → 直属の上司が承認 → 経理担当が承認 → 精算
  • 金額別:1万円以下は上司のみ承認・1万円超は経理も承認、といった条件付き設定も可能
💡 承認者にはメール通知が届きます

経費申請が来ると承認者にメールとアプリ通知が届きます。承認者はスマホアプリから承認・差し戻しができるため、外出中でも対応できます。承認の期限を設定する機能はないため、「何日以内に承認する」というルールはチーム内で別途決めておくとスムーズです。

実際に使ってみた感想

💬 実際に操作してみた感想

OCRの精度は想定より高く、コンビニやレストランの領収書であれば金額・日付・店名が正確に読み取れるケースがほとんどでした。ただし手書きの領収書や、金額が複数行にわたるタイプ(消費税が別行に記載されているなど)は誤認識が起きやすく、必ず確認と修正が必要でした。

交通費の経路検索は精度が高く、複数路線の乗り換えを含む経路でも正確な運賃が表示されました。ICカード連携は設定に少し手間がかかりますが、一度設定すると利用履歴が自動で取り込まれるため、毎回入力する手間がなくなります。

気になった点として、経費報告書の提出期限を設定・管理する機能がなく、申請が溜まっているかどうかは管理者が一覧を確認しないとわかりません。「月末までに申請して」というリマインドをシステムで自動送信する機能があると、さらに使いやすくなると感じました。

よくあるつまずきポイント

⚠️ つまずき①:勘定科目(費目)の選び方がわからない

経費登録時に「勘定科目」を選ぶ必要がありますが、「交際費と会議費の違いは?」「消耗品費と備品費の違いは?」で迷う方が多いです。対応策:管理者が事前に「どのケースにどの科目を使うか」を社内ルールとして整理しておき、チャットやメモで共有しておくと申請の質が上がります。よく使う科目をお気に入り登録する機能もあるので活用してください。

⚠️ つまずき②:領収書の原本はどうする?

マネーフォワード クラウド経費でスマホ撮影した領収書は、条件を満たせば電子帳簿保存法に基づく電子保存が可能です。ただし要件(タイムスタンプ付与・解像度など)を満たす設定が必要で、要件を満たさない場合は紙の原本保管が引き続き必要です。自社の経理・税理士に確認してから運用ルールを決めることをおすすめします。

⚠️ つまずき③:ICカード連携が設定できない

交通系ICカードとの連携は、カードの種類や利用している交通事業者によって対応状況が異なります。SuicaはモバイルSuicaのみ連携可能で、カード型Suicaは連携できません。連携できない場合は手入力か、経路検索機能を使って運賃を入力する方法で対応できます。

freeeとの比較:どちらが向いているか

経費精算クラウドサービスの主要2択であるマネーフォワードとfreeeを比較します。
※ 価格・プラン内容は記事確認時点の情報です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

比較項目マネーフォワード クラウド経費freee経費精算
向いている会社 既存の会計ソフトをそのまま使いたい
Excel管理からの移行
会計・給与・経費を一括でfreeeに統一したい
個人事業主・小規模法人
OCR精度 高め。印刷された領収書は安定 同等。手書き領収書の認識は両者とも要確認
会計連携 MF会計との連携がシームレス freee会計との連携がシームレス
UI・操作感 機能が多く、慣れが必要ITに不慣れな方には最初難しく感じやすい シンプルで直感的ITに不慣れな方でも比較的使いやすい
Excelインポート ✔ 対応 ✔ 対応
無料トライアル 30日間 30日間

一言でまとめると、すでにマネーフォワードの他サービスを使っているならMF経費、freeeで会計・給与も一本化したいならfreee経費精算が向いています。どちらも30日間の無料トライアルがあるので、実際に試してから判断するのがおすすめです。

料金プラン

マネーフォワード クラウド経費は単体での契約と、クラウド会計・給与などとのセットプランがあります。
※ 価格・プラン内容は記事確認時点の情報です。最新情報はマネーフォワード公式サイトでご確認ください。

プラン月額料金(目安)主な特徴
スモールビジネス ¥2,980〜/月 個人事業主・小規模法人向け。ユーザー数制限あり
ビジネス ¥4,980〜/月 中小企業向け。ユーザー数無制限・高度な承認フロー
クラウドセット 要問い合わせ 会計・給与・経費などを組み合わせたセット契約
有料プランへの移行を検討するタイミング
  • 紙の経費精算書・Excel管理の手間を減らしたい
  • 承認フローを整備してペーパーレス化したい
  • マネーフォワード クラウド会計と経費データを連携させたい
  • 電子帳簿保存法に対応した領収書の電子保存をしたい

よくある質問

Qマネーフォワード クラウド経費は無料で使えますか?
法人・個人事業主向けの「マネーフォワード クラウド経費」は有料プランのみです(30日間の無料トライアルあり)。個人の家計管理アプリ「マネーフォワード ME」とは別サービスなのでご注意ください。
Q領収書はスマホで撮影するだけで申請できますか?
はい、スマートフォンアプリで領収書を撮影するとOCRで金額・日付・店名が自動入力されます。印刷された領収書の精度は高いですが、手書き領収書や金額が複数行にわたる場合は確認・修正が必要です。
Qマネーフォワードとfreeeはどちらがおすすめですか?
マネーフォワードはExcel・既存の会計ソフトとの連携が得意で、現在の経理フローを大きく変えずに導入したい企業に向いています。freeeは会計・確定申告・経費・給与をひとまとめにしたい個人事業主や小規模法人に向いています。どちらも30日間の無料トライアルがあるので試してから判断するのをおすすめします。
Q承認フローはどこで設定できますか?
管理者アカウントでログイン後、「設定 → 承認フロー」から設定できます。1段階承認・多段階承認・金額条件付きの承認など、会社の組織に合わせてカスタマイズできます。
Q電子帳簿保存法に対応していますか?
条件を満たす設定をすることで、スマホ撮影した領収書を電子帳簿保存法に基づいて電子保存することが可能です。ただし要件(タイムスタンプ付与・解像度など)を満たす必要があるため、自社の経理担当や税理士に確認した上で運用ルールを決めることをおすすめします。

まとめ

マネーフォワード クラウド経費は、紙の経費精算から脱却したい中小企業にとって実用性の高いツールです。OCRの精度は十分で、スマホで撮影して申請という流れは外出が多い営業職にとって特に便利です。

一方で、UIに慣れるまでに少し時間がかかる点と、電子帳簿保存法への対応には事前の設定確認が必要な点は把握しておいてください。すでにマネーフォワード クラウド会計を使っている企業であれば、会計連携がシームレスなため導入のメリットが大きいです。

まとめ:こんな企業に向いています
おすすめ マネーフォワード クラウド会計を使っている・または導入予定の企業
おすすめ 紙の領収書・Excel管理の経費精算をペーパーレス化したい
おすすめ 外出が多い営業職のメンバーがいて、外出先からの経費申請を効率化したい
要検討 freeeで会計・給与・経費をまとめたい場合は、freee経費精算の方が連携がスムーズ

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