make.comの基本概念
make.com(旧Integromat)は、複数のSaaSを「シナリオ」という設定でつないで業務を自動化できるノーコードツールです。2026年時点では1,000以上のサービスに対応しており、日本のビジネスでよく使われるfreee・マネーフォワード・Chatwork・LINEとの連携も可能です。
- シナリオ(Scenario):自動化の設定全体のこと。「このとき→これをする」という処理の流れ
- モジュール(Module):各サービスとの接続部品。「Gmailからメールを受け取る」「Slackにメッセージを送る」などが各1モジュール
- オペレーション(Operation):自動化が1回実行されたときのカウント単位。無料プランは月1,000オペレーションまで
自動化事例10選
Webサイトのお問い合わせフォームに回答があると、担当者のSlackチャンネルにリアルタイムで通知が届きます。メールを見逃すリスクが下がり、初動対応が速くなります。
難易度:★☆☆ 設定時間の目安:30分。make.comの最初の自動化として取り組みやすい事例です。
特定の送信者・件名キーワードを含むメールが届くと、Notionのデータベースに自動でページが作成されます。受注メールを自動でタスクに変換したいときに使えます。
難易度:★★☆ 設定時間の目安:45分。フィルター条件の設定に慣れが必要です。
Asanaでタスクのステータスが「完了」になると、指定したSlackチャンネルに自動で通知が届きます。チームの進捗をSlackだけで確認できるようになります。
難易度:★☆☆ 設定時間の目安:20分。Asanaの連携設定が直感的で作りやすい事例です。
Googleスプレッドシートに新しい行が追加されると、Notionのデータベースに自動でレコードが追加されます。「入力はスプレッドシートで・管理はNotionで」という使い分けができます。
難易度:★★☆ 設定時間の目安:40分。列とNotionプロパティのマッピング設定が必要です。
毎朝9時に、NotionまたはAsanaから「今日が期限のタスク」を取得してSlackに自動送信します。朝一番にやることリストが届く仕組みを作れます。
難易度:★★★ 設定時間の目安:60〜90分。日付フィルターの条件設定に慣れが必要です。
Slackの#アイデアや#議事録チャンネルへの投稿を自動でNotionページに記録します。「Slackで話したことがすぐ消えてしまう」という課題を解消できます。
難易度:★★☆ 設定時間の目安:45分。2つ目に試したい事例です。
BASEで注文が入るたびに、注文日・商品名・金額・顧客名がGoogleスプレッドシートに自動で記録されます。売上データをExcelライクに管理・集計したい場合に使えます。
難易度:★★☆ 設定時間の目安:45分。BASEのWebhook設定が必要です。
フォームに回答があると、回答者に確認メール(自動返信)と担当者に通知メールを同時に送信します。問い合わせ対応の初動を自動化できます。
難易度:★★☆ 設定時間の目安:30〜40分。
毎月1日にfreeeから先月の売上データを取得して、月次売上・前月比をSlackに自動送信します。手動でレポートを作る手間を省けます。
難易度:★★★ 設定時間の目安:90分〜。数値計算の設定に慣れが必要です。
問い合わせが届くと、内容をChatGPT(OpenAI API)に送信して回答案を自動生成し、担当者にSlackで届けます。担当者は確認・修正して送信するだけになります。
難易度:★★★ 設定時間の目安:90分〜。OpenAI APIキーの取得が別途必要です。AIが生成した回答は必ず人が確認してから送信してください。
実際に使ってみた感想
Zapierと比べてmake.comはビジュアルが直感的で、複数のモジュールをつないでいく「シナリオ画面」はフローチャートを見るような感覚で操作できます。単純な2サービス間の連携はZapierの方が素早く設定できますが、条件分岐・ループ・データ変換が必要な複雑な自動化はmake.comの方が柔軟に設計できると感じました。
エラーが起きたときのデバッグはmake.comの方がやりやすいです。どのモジュールで何のエラーが起きたかが視覚的にわかるため、問題の特定が速いです。一方、最初の設定は「モジュールの接続の概念」を理解するまでに少し時間がかかります。
Zapierとの比較
※ 価格は記事確認時点の情報です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
| 比較項目 | make.com | Zapier |
|---|---|---|
| 無料プラン | 月1,000オペレーション | 月100タスク |
| 有料プラン最安 | 月9ドル〜 | 月19.99ドル〜 |
| 複雑な自動化 | ◎(条件分岐・ループ強い) | △(シンプルな連携向き) |
| 初心者の使いやすさ | △(慣れが必要) | ○(シンプルで始めやすい) |
| 対応サービス数 | 1,000以上 | 6,000以上 |
| 日本語UI | 一部英語あり | 英語メイン |
料金プラン
※ 価格は記事確認時点の情報です。最新情報はmake.com公式サイトでご確認ください。
| プラン | 月額料金 | オペレーション数 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| Free | 無料 | 1,000/月 | 試用・シンプルな自動化1〜2個 |
| Core | $9/月〜 | 10,000/月 | 日常的な自動化5〜10個 |
| Pro | $16/月〜 | 10,000/月+α | 複雑な自動化・チーム利用 |
まず無料プランで事例01〜03を試してみて、使い続けると判断したらCoreプランに移行する流れが現実的です。
よくある質問
まとめ
make.comで自動化できる業務は、今回紹介した10事例のほんの一部です。「毎週同じことをやっている」「メールで受け取った情報を別のツールに手入力している」という作業があれば、make.comで自動化できる可能性があります。
まず事例01(フォーム回答→Slack通知)か事例03(Asanaタスク完了→Slack通知)から始めてみてください。使い方の基本についてはmake.com入門ガイドもあわせてご覧ください。
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