make.comとは?(要約)

make.com(旧Integromat)は、異なるサービスをつないで繰り返しの作業を自動化できるノーコードツールです。「GmailにメールがきたらSlackに通知する」といった処理を、プログラミングなしに設定できます。2026年時点で2,000以上のサービスに対応しています。

💡 詳しく知りたい方へ
料金プラン(無料〜Enterpriseの5段階)・Zapierとの違い・向いている使い方についてはmake.comとは?できること・料金・Zapierとの違いで詳しく解説しています。この記事ではここから先、実際の登録・操作手順に絞って解説します。

アカウント登録

1make.comに登録する(5分で完了)

make.com にアクセスして「Get started free」をクリックします。メールアドレスまたはGoogleアカウントで登録できます。クレジットカード登録は不要です。

画面の入力例 Email: your-work@example.com
Password: ●●●●●●●●●●
[ Sign up free ] ボタンをクリック
💡 Googleアカウントで登録するのが最速です。Google Sheets・GmailなどのGoogle系サービスとの連携設定が後からスムーズになります。「Continue with Google」を選ぶとパスワード設定自体が不要になります。
2言語・タイムゾーンを設定する

右上のアカウントアイコン →「Profile」→ Language:Japanese / Timezone:Asia/Tokyo に設定して保存します。

💡 一部英語表記が残っていますが、操作に支障が出るほどではありません。タイムゾーンを日本に設定しておかないと、後述のスケジュール系トリガー(「毎朝9時に実行」等)が想定と違う時刻に動くので、ここは必ず設定してください。

基本概念を理解する

make.comの3つの基本概念
  • シナリオ(Scenario):自動化の設定全体のこと。「このとき→これをする」という処理の流れ1つ分
  • モジュール(Module):各サービスとの接続部品。「Gmailからメールを受け取る」「Slackにメッセージを送る」などが各1モジュール
  • トリガー(Trigger):シナリオを起動するきっかけ。「フォームが送信されたとき」「毎朝9時」など
💡 もう一つ覚えておくべき概念:マッピング

「マッピング」は前のモジュールで取得したデータを次のモジュールに渡す操作です。「フォームの回答者名をSlack通知メッセージに埋め込む」という操作がマッピングです。ここが最初に少し慣れが必要な場所なので、次のSTEPで具体的な画面つきで説明します。

最初のシナリオを作る

「Googleフォームに回答が届いたらSlackに通知する」最もシンプルなシナリオを作ります。設定時間の目安は30分です。ここから先は、実際の画面の入力内容も含めて具体的に解説します。

3新しいシナリオを作成する

左メニュー「Scenarios」→「Create a new scenario」→ 画面中央の「+」をクリックします。

💡 「Create a new scenario」ボタンが見つからない場合は、画面右上に「+ Create a new scenario」という表示があります。シナリオを作ること自体に数の制限はないので、練習用にいくつ作っても問題ありません(無料プランで制限されるのは「同時に有効化できる数」で2つまでです)。
4トリガーモジュールを設定する(Google Sheets)

「+」→ 検索欄に「Google Sheets」と入力 →「Watch Rows」を選択 → Googleアカウントを認証 → 対象のスプレッドシートとシートを選択します。

設定画面での入力例 Connection: [あなたのGoogleアカウント]
Spreadsheet: フォームの回答
Sheet: フォームの回答 1
Table contains headers: ON
Limit: 1
💡 Googleフォームの回答は自動的にスプレッドシートに記録されます。そのスプレッドシートをトリガーに設定することで、フォーム回答を検知できます。「Limit」は1回のチェックで何件まで取得するかの設定で、通常は1のままで問題ありません。
5アクションモジュールを追加する(Slack)

トリガーモジュールの右側「+」→「Slack」を検索 →「Create a Message」を選択 → Slackと接続 → 通知先チャンネルを選択 → メッセージ内容を設定します。

メッセージ入力欄の設定例 Channel: #問い合わせ
Text: 新しい問い合わせが届きました!
   お名前:{{回答者名}}
   内容:{{お問い合わせ内容}}
💡 メッセージ入力欄をクリックすると前のモジュールのデータ一覧が表示されます。上の例の「{{回答者名}}」のような部分が、前のモジュール(Google Sheets)から取得した項目を選んでクリックした結果です。これが「マッピング」操作の実際の見た目です。
6テスト実行して有効化する

画面下部「Run once」をクリックして1回だけテスト実行します。意図通りに動いていれば左上のトグルをONにして有効化します。

💡 必ず「Run once」でテストしてから有効化してください。テストなしで有効化すると意図しない動作が発生することがあります。各モジュールの右上に緑のチェックマークが表示されれば、そのモジュールは正常に動作しています。

シナリオが動いているか確認する

「有効化はしたけど本当に動いているのか不安」という状態になりやすいので、確認方法を紹介します。

7実行ログ(History)を確認する

シナリオ編集画面の上部にある「History」タブを開くと、過去の実行履歴が一覧表示されます。緑のチェックマークは成功、赤い!マークは失敗を示します。

💡 失敗した実行をクリックすると、どのモジュールでどんなエラーが起きたかの詳細が見られます。「Missing scope」「Connection error」といった英語のエラーメッセージが出ますが、多くは後述の「つまずきポイント」で対処できます。
💡 一番シンプルな確認方法

実際にGoogleフォームに1件テスト回答してみて、設定したSlackチャンネルに通知が届くかを目で確認するのが最も確実です。History画面と合わせて、この「実際に動かして見る」確認も習慣にしてください。

実際に使ってみた感想

💬 実際に操作してみた感想

アカウント登録からシナリオ「Googleフォーム→Slack通知」の完成まで、迷いながらでも約35分で完成しました。モジュールをドラッグでつなぐビジュアルは直感的で、フローチャートを作る感覚に近いです。

一番時間がかかったのは「マッピング」の操作でした。メッセージ入力欄をクリックすると前のモジュールのデータが表示される仕組みが最初わかりにくく、何度か試行錯誤が必要でした。慣れると1〜2分で設定できるようになります。

Zapierと比べると最初のシナリオ完成までの時間は少し長いですが、視覚的にデータの流れが見えるので、複数のモジュールをつなぐときは逆にわかりやすいと感じました。

よくあるつまずきポイント5選

⚠️ つまずき①:マッピングでデータが表示されない

前のモジュールの設定が完了していないと次のモジュールでデータ一覧が表示されません。「Run once」でテスト実行を先に行うと、前のモジュールが実際のデータを取得するため次のモジュールでデータが選択できるようになります。

⚠️ つまずき②:テストなしで有効化して意図しない動作が起きた

「Run once」でのテストを省略して有効化すると、過去のデータを一括処理したりメールが大量送信されるケースがあります。必ず「Run once」で1件のみ確認してから有効化してください。

⚠️ つまずき③:無料プランの2つの上限に引っかかる

実行間隔:無料プランのトリガーは最短15分ごとです。リアルタイムに近い通知が必要な場合は有料プランへの移行を検討してください。

同時稼働数:同時に有効化できるシナリオは2つまでです。3つ目のトグルをONにできない場合はこの上限に達しています。作成数に制限はないので、使っていないシナリオを無効化して枠を空ければ切り替えて使えます(プラン詳細はmake.comとは?の記事を参照)。

⚠️ つまずき④:Googleの認証エラーが出て接続できない

「Connection error」と表示される場合、多くはGoogleアカウント側の権限承認が途中で止まっていることが原因です。モジュール設定画面の「Add」→ 接続名の右の鉛筆アイコンから再接続し、表示される権限確認画面で「許可」まで進んでください。

⚠️ つまずき⑤:有効化したのに通知が届かない

トグルがONになっていても、トリガーの実行間隔(無料プランは15分ごと)が来ていないだけの場合があります。すぐに確認したい場合は、シナリオ編集画面から手動で「Run once」をクリックすれば即座に1回実行されます。

操作に慣れるためのミニ演習

最初のシナリオが完成したら、以下の3つを自分で試してみてください。「見て理解する」より「手を動かして覚える」方が定着します。

📝 ミニ演習(所要時間の目安:合計30〜40分)
演習1:Slack通知メッセージの文面を変更してみる(マッピングに慣れる・目安5分)
演習2:通知先のSlackチャンネルを別のチャンネルに変更してみる(設定変更の練習・目安5分)
演習3:Slack通知の後に「スプレッドシートに記録を追加する」モジュールをもう1つ足してみる(複数アクションの追加練習・目安20〜30分)
💡 演習3が完成したら次のステップへ

1つのトリガーから複数のアクションに分岐させる操作ができるようになれば、基本操作は一通り習得できています。次は業務に直結する自動化事例に挑戦してみましょう。

なお演習1〜3はすべて同じシナリオの中で完結するので、無料プランのアクティブシナリオ枠(2つ)はまだ1つしか使っていません。2つ目の自動化に取り組む余裕があります。

⚙️ make.com

ここまでの演習で基本操作は身についています。無料プランの枠はまだ1つ空いているので、次の自動化にそのまま進めます。

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次のステップ:活用例10選

最初のシナリオが完成したら、次は自社の業務に合わせた自動化を試してみてください。以下はmake.com 自動化事例10選で詳しく解説している10のシナリオです。

自動化の内容トリガーアクション
問い合わせ通知+記録Googleフォーム送信Slack通知+スプレッドシート記録
会議のリマインド予定の30分前Slack個人DMに通知
新規顧客をCRMに追加申込フォーム送信Zoho CRMに登録+Slack通知
請求書の自動登録Gmailで請求書PDF受信会計ソフトに経費登録
注文情報の集約ECサイトの新規注文出荷管理シートに追記
週次の売上レポート毎週月曜9時集計してSlackに投稿
在庫アラート在庫数が閾値以下Slack通知+発注リストに追加
問い合わせのAI要約フォーム送信ChatGPTで要約してSlack通知
SNS投稿の自動生成ブログ記事の公開AIが告知文を生成して投稿
担当者の自動振り分けフォーム送信条件分岐して個別通知

それぞれの難易度・設定時間の目安は上記の事例記事で確認できます。特定のサービスとの連携手順を知りたい場合は、Zoho CRM連携ガイド(専用モジュールがあり設定が容易)やSlack連携ガイド(Webhookベースの即時トリガーに対応)から試すのがおすすめです。より実践的な使い方はmake.com 使い方完全ガイド(中級〜実践向け)もあわせてご覧ください。

よくある質問

Qmake.comは無料で使えますか?
はい、無料プランで月1,000クレジットまで使えます。シナリオを作ること自体に制限はなく、制限があるのは同時に有効化できる数で2つまでです。詳しい料金体系はmake.comとは?の記事で解説しています。
Qプログラミングの知識は必要ですか?
不要です。ドラッグ&ドロップでモジュールをつないでシナリオを作成できます。ただしモジュール間のデータ受け渡し(マッピング)の操作に慣れるまで少し時間がかかります。
Q最初のシナリオが完成したか、どうやって確認すればいいですか?
「Run once」でテスト実行した後、Slackの通知先チャンネルに実際にメッセージが届いているか確認してください。History画面で実行ログの成功・失敗も確認できます。
Q最初にどのシナリオから試せばいいですか?
「Googleフォームの回答があったらSlackに通知する」が最もシンプルで設定しやすいです。GoogleアカウントとSlackさえあれば始められ、設定時間の目安は30分程度です。
Qシナリオが動かないときはどこを確認すればいいですか?
まず各モジュールの左下に表示されるエラーアイコン(赤い!マーク)を確認してください。次にHistory画面で実行ログを開き、どのモジュールでエラーが起きたかを特定します。多くの場合は認証切れかマッピングの設定漏れが原因です。

まとめ

make.comは最初のシナリオを作るまでに少し慣れが必要ですが、一度コツをつかむと業務効率化の選択肢が大幅に広がります。まず今日、シナリオ「Googleフォーム→Slack通知」を設定し、ミニ演習で複数アクションへの分岐まで試してみてください。

今日やること
STEP 1make.comに無料登録する(クレカ不要・5分)
STEP 2「Googleフォーム→Slack通知」のシナリオを作ってみる
STEP 3「Run once」とHistory画面で動作を確認する
STEP 4ミニ演習3本で複数アクションの追加に挑戦する
⚙️
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