事例の選び方

自動化シナリオは「難易度が低いものから始めて、慣れたら複雑なものに挑戦する」のが失敗しにくい進め方です。各事例に難易度と設定時間の目安をつけているので、まずは難易度「低」から試してみてください。

事例を選ぶときのポイント
  • 今すぐ効果を実感したいなら通知系(事例01〜03)から
  • データ入力の手間を減らしたいなら転記系(事例04〜06)
  • AI活用に興味があるなら事例08〜09
  • 複雑な条件分岐に挑戦したいなら事例10
💡 先に知っておくと選びやすくなること

make.comの無料プランで同時に有効化できるシナリオは2つまでです。10個すべてを一度に動かすことはできないため、「自社にとって効果が大きい順」に並べてから着手するとムダがありません。詳しくは後半のセクションで整理しています。

自動化事例10選

事例01問い合わせフォームの回答をSlackとスプレッドシートに同時反映
Googleフォーム 回答あり → make.com → Slack通知 + スプレッドシート記録

フォーム回答を通知するだけでなく、同時にスプレッドシートへ蓄積することで、後から検索・集計もできるようになります。1つのトリガーから複数アクションに分岐する、make.comらしい基本構成です。Slackとの連携をキーワード検知やファイル自動退避まで発展させたい場合はmake.com × Slack 自動化ガイドで解説しています。

難易度:低 設定時間の目安:30分
事例02カレンダーの予定30分前にリマインドをSlackに送る
Googleカレンダー 予定30分前 → make.com → Slack個人DMに通知

会議の直前になって慌てないよう、開始30分前に自動でリマインドが届きます。カレンダーアプリの通知だと見落としがちな方に向いています。

難易度:低 設定時間の目安:20分
事例03新規顧客登録をCRMとチャットツールに同時反映
Googleフォーム(申込) → make.com → Zoho CRMに登録 + Slack通知

申込フォームからの新規顧客情報を、手作業でCRMに転記する手間をなくします。営業チームへの通知も同時に行われるため、対応漏れを防げます。Zoho CRMにはmake.com公式のモジュールがあるため、OAuthの手動設定なしで連携できます。具体的な設定手順はmake.com × Zoho CRM 自動化ガイドで解説しています。

難易度:中 設定時間の目安:40分
事例04Gmailで受信した請求書PDFを会計ソフトに自動登録
Gmail 請求書受信 → make.com → PDF内容抽出 → freeeに経費登録

取引先から届く請求書PDFを毎回手入力していた作業を自動化します。金額・日付・取引先名を抽出し、会計ソフトの経費として自動登録できます。

⚠️ 対象プランに注意:freeeの経費精算APIは法人向けのエンタープライズ・プロフェッショナルプラン限定です。個人事業主プランや法人の下位プランでは利用できないため、多くの読者にとってはこの事例をそのまま実践できません。またfreeeにはmake.com専用モジュールがなく、HTTPモジュール+OAuth2.0の手動設定が必要です。詳しくはmake.com × freee 経費精算 自動化ガイドをご覧ください。
難易度:高 設定時間の目安:60〜90分
事例05ECサイトの新規注文を出荷管理シートに自動転記
ECサイト 新規注文 → make.com → 出荷管理用スプレッドシートに追加

注文情報を出荷担当者が確認しやすい形式に整えてスプレッドシートに記録します。複数のECプラットフォームを使っている場合、注文情報を1つのシートに集約できます。

難易度:中 設定時間の目安:45分
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make.com
気になる事例が見つかったら、まず1つ動かしてみる
  • クレジットカード不要・無料プランで今日から試せる
  • 同時稼働は2シナリオまで/月1,000クレジット
  • 3つ以上を常時動かすならCore以上の有料プラン
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事例06週次の売上データを自動集計してSlackにレポート送信
スケジュール(毎週月曜9時) → make.com → スプレッドシート集計 → Slackにレポート投稿

毎週手作業で行っていた売上集計をスケジュール実行で自動化します。経営会議前のデータ準備の時間を削減できます。週1回の実行なのでクレジット消費が少なく、常時稼働させておきやすいシナリオです。

難易度:高 設定時間の目安:60分
事例07在庫が少なくなったら自動でSlack通知・発注リストに追加
在庫管理シート 在庫数チェック → make.com → 閾値以下ならSlack通知 + 発注リストに追加

在庫数を定期的にチェックし、設定した閾値を下回ったら自動で通知・発注候補リストに追加します。発注漏れによる欠品リスクを減らせます。

難易度:中 設定時間の目安:40分
事例08ChatGPTで問い合わせ内容を自動要約してSlackに通知
Googleフォーム 回答あり → make.com → ChatGPTで要約 → Slack通知

長文の問い合わせ内容をAIが要約し、担当者が一目で内容を把握できる形でSlackに通知します。問い合わせ件数が多いチームに特に効果があります。

難易度:高 設定時間の目安:50分
事例09ブログ公開と同時にSNSへ自動投稿文を生成・投稿
WordPress 新記事公開 → make.com → ChatGPTで告知文生成 → X/Facebookに投稿

記事を公開するたびに手作業でSNS投稿文を考える手間をなくします。AIが記事タイトル・要約から適切な告知文を自動生成します。

難易度:高 設定時間の目安:60〜90分
事例10問い合わせ内容によって担当者を自動振り分け
フォーム回答 → make.com → 条件分岐(内容・部門で振り分け) → 各担当者に個別通知

問い合わせ内容のキーワードや選択項目によって、営業・サポート・請求といった部門ごとに自動で振り分けます。条件分岐(Router)を本格的に使う、応用的なシナリオです。

難易度:高 設定時間の目安:90分以上

無料プランで同時に動かせるのは2つまで

ここまで10個の事例を紹介しましたが、make.comの無料プランで同時に有効化できるアクティブシナリオは2つまでです。3つ目を動かそうとすると、既存のシナリオを1つ無効化する必要があります。

もう1つの制約が月1,000クレジットです。1回の実行で消費するクレジット数は、シナリオが通過するモジュール数に応じて増えます。

項目無料プランCore以上
同時稼働できるシナリオ数2つまで✔ 増加
月間クレジット1,000✔ 増加
最短の実行間隔(定期実行)15分ごと✔ 短縮可
シナリオの作成そのもの✔ 制限なし✔ 制限なし
無料プランで運用するときの現実的な組み方
  • まず自社にとって効果が大きい2つを選んで常時稼働させる
  • 残りは「作っておいて無効化」しておき、必要な時期だけ入れ替える(作成自体に制限はありません)
  • 実行頻度の高いシナリオ(問い合わせフォーム・在庫チェック等)は、クレジット消費を見積もってから稼働させる
  • 週1回の定期実行(事例06など)は消費が少なく、無料枠と相性が良い
💡 有料プランを検討する分岐点

判断基準はシンプルで、「常時動かしたいシナリオが2つで足りるか、3つ以上必要か」です。通知系だけなら無料で十分ですが、通知・転記・レポートを並行して回したい規模になってきたら、有料プランを前提に設計したほうが結果的に手戻りが少なくなります。

毎回シナリオを有効化・無効化して切り替える運用は、慣れないうちは切り替え忘れによる「動いているはずが止まっていた」の原因になります。

組んでみて気づいた注意点

⚠️ AI連携系(事例08・09)はクレジット消費が多い

ChatGPT等のAIモジュールを含むシナリオは、通常のモジュールより消費するクレジット(旧称:オペレーション)が多くなる傾向があります。無料プランで試す場合は、実行回数を絞って様子を見ることをおすすめします。料金プランの詳細はmake.comとは?料金・Zapierとの違いで解説しています。

⚠️ 条件分岐(Router)は事前に条件を整理してから組む

事例10のような条件分岐を含むシナリオは、画面上でいきなり組み始めると条件の抜け漏れが起きやすいです。紙やメモに「どの条件でどこに振り分けるか」を先に整理してから設定することをおすすめします。

⚠️ 連携先サービスのプラン制限を先に確認する

事例04のfreeeのように、連携先サービス側のAPIが上位プラン限定になっているケースがあります。make.comの設定を進めてから「そもそも自分のプランではAPIが使えない」と判明すると時間が無駄になるため、着手前に対象サービスの公式ドキュメントでAPI提供条件を確認しておくと安全です。

💡 まず難易度「低」を2つ動かしてから応用へ

いきなり難易度「高」のシナリオに挑戦すると挫折しやすいです。事例01〜03のような通知系シナリオを動かして操作に慣れてから、転記系・AI連携系に進むと失敗が少ないです。無料プランの同時稼働枠がちょうど2つなので、まずはこの2枠で操作感を掴むのが現実的な進め方です。

よくある質問

Qmake.comの自動化事例で人気なのは何ですか?
フォーム回答の通知・SNS投稿の自動化・請求書データの会計ソフトへの反映が特に人気です。いずれも設定が比較的シンプルで、効果を実感しやすいシナリオです。
Qどのシナリオから始めるべきですか?
難易度「低」のシナリオ(フォーム通知やタスク完了通知など)から始めることをおすすめします。慣れてきたら条件分岐やAI連携を含む複雑なシナリオに進んでください。
Q無料プランでもこれらのシナリオは組めますか?
組めます。ただし無料プランで同時に有効化できるアクティブシナリオは2つまでで、月1,000クレジットの上限もあります。10事例を作ること自体は可能ですが、常時稼働させられるのは同時に2つまでです。
Q10個すべてを同時に動かすことはできますか?
無料プランではできません。3つ以上を常時稼働させたい場合はCore以上の有料プランが必要です。使っていないシナリオを無効化すれば枠は空くため、時期によって入れ替える運用も可能です。
Q月1,000クレジットはどのくらいで使い切りますか?
1回の実行で消費するクレジット数は、シナリオが通過するモジュール数に応じて増えます。3モジュール構成なら1回あたり3クレジット前後が目安のため、月1,000クレジットは単純計算で約330回分です。問い合わせが多いフォームや在庫チェックのような定期実行を対象にすると、月内に上限へ届く可能性があります。
Qmake.comがそもそも何かわかりません
make.comは複数のアプリをつないで業務を自動化できるノーコードツールです。基本概念や料金プランについてはmake.comとは?できること・料金・Zapierとの違いで詳しく解説しています。

まとめ

今回紹介した10事例のうち、まずは難易度「低」の事例01〜03から試してみてください。効果を実感できたら、転記系・AI連携系の応用シナリオへと進めていくのがおすすめです。

無料プランで常時稼働させられるのは2つまでなので、「自社で最も時間を食っている作業」から順に2つ選ぶのが最短ルートです。3つ目以降が必要になったタイミングが、有料プランを検討する自然な分岐点になります。make.comの基本操作にまだ慣れていない場合は、先にmake.com 使い方完全ガイドで操作の流れを確認しておくとスムーズです。

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