弥生会計とは?製品ラインナップと向いている人

弥生会計は、弥生株式会社が提供する会計ソフトで、日本で最も長い歴史を持つ会計ソフトの一つです。税理士・会計士への普及率が高く、顧問税理士がいる場合にデータ共有がしやすい点が強みです。

製品ラインナップは大きく2種類あります。「弥生会計 オンライン」はクラウド型でブラウザから使えるタイプ、「弥生会計 24」はPC(Windows)にインストールして使うデスクトップ型です。この記事では導入しやすいオンライン版を中心に解説します。

弥生会計が向いている人・向いていない人
  • 向いている:顧問税理士がいて弥生データでやり取りしたい中小企業・個人事業主
  • 向いている:従来の簿記・複式帳簿の概念で操作したい方
  • 向いている:Excelからの移行・既存の経理フローを大きく変えたくない
  • 向いていない:スマホ中心で操作したい(→ freeeの方がスマホ対応が充実)
  • 向いていない:会計・給与・経費を1つのサービスにまとめたい(→ freeeやマネーフォワードが向いている)

初期設定をする

1事業所情報を設定する

弥生会計オンラインにログイン後、「事業所設定」→ 事業所名・事業年度の開始月・業種・消費税の課税区分(課税事業者 or 免税事業者)を設定します。

💡 事業年度と消費税の設定は最初に正確に入力してください。後から変更すると過去データとの整合が取りにくくなります。わからない場合は顧問税理士に確認してから設定することをおすすめします。
2勘定科目を確認・カスタマイズする

「設定」→「勘定科目」→ 初期設定では業種に合わせた標準科目が登録されています。自社でよく使う科目を確認し、不要な科目は非表示にしておくと入力時に選びやすくなります。

💡 よく使う勘定科目の例

売上高・仕入高・給料手当・地代家賃・通信費・消耗品費・接待交際費・旅費交通費。業種によって使う科目は異なりますが、最初は標準科目のまま使い始めて、実際に困ったときに追加・変更する方針が現実的です。

日常の帳簿入力

3取引を入力する(簡単入力)

「取引の入力」→「簡単入力」→ 日付・取引の種類(売上 / 支出など)・金額・勘定科目を入力して「登録」をクリックします。複式簿記の知識がなくても入力できる「簡単入力」モードと、借方・貸方を直接入力する「仕訳入力」モードの両方が使えます。

💡 簿記の知識がない方は「簡単入力」から始めてください。「○月○日に▲▲円の売上があった」「○月○日に交通費▲▲円を支払った」という形で入力するだけで、弥生会計が自動的に仕訳を生成します。

銀行口座・クレジットカードの連携

4口座を連携して取引を自動取得する

「口座の連携」→ 金融機関を検索して選択 → 認証情報を入力して連携完了。連携後は銀行の入出金・クレジットカードの利用明細が自動で取り込まれ、勘定科目を選択するだけで仕訳が完成します。

💡 連携できる主な金融機関:メガバンク・ゆうちょ銀行・地方銀行・信用金庫・PayPay銀行・楽天銀行など。主要クレジットカードにも対応しています。連携できない金融機関の場合はCSVで取引データをインポートできます。

青色申告・確定申告書の作成

5決算・確定申告書を作成する

「決算・申告」→「青色申告決算書」→ 1年間の取引入力が完了していれば、損益計算書・貸借対照表・青色申告決算書が自動生成されます。e-Taxへのデータ連携または印刷して税務署に提出できます。

⚠️ 決算書の作成前に取引の入力漏れがないか確認してください

年末に取引の入力漏れが見つかると修正に時間がかかります。月次で入力を完了させる習慣をつけておくと確定申告の時期に慌てずに済みます。

実際に使ってみた感想

💬 実際に操作してみた感想

「簡単入力」モードは簿記の知識がなくても直感的に使えました。売上・支出・振替の3パターンで入力できる設計はわかりやすく、毎月の入力作業は口座連携との組み合わせで30〜45分程度で完了する印象でした。

一方、UIデザインはfreeeやマネーフォワードと比べるとやや古さを感じます。特にスマートフォンでの操作はしにくく、外出先での入力にはあまり向いていません。デスクトップPCで月に数回まとめて入力するスタイルの方に合っている設計です。税理士との連携実績が多い点は、顧問税理士がいる事業者にとって実際に安心感がありました。

よくあるつまずきポイント

⚠️ つまずき①:勘定科目の選び方がわからない

「この支出はどの科目に入れればいいか」で迷うことが最初は多いです。対応策:弥生のサポートサイトに「勘定科目の選び方ガイド」があるので参照してください。わからない場合は税理士に確認した方が確実です。後から科目を変更することは可能ですが、申告後の変更は困難です。

⚠️ つまずき②:消費税の設定を間違えると後の修正が大変

課税事業者・免税事業者の設定を間違えると、消費税の処理が全ての仕訳に影響します。設定前に自社の消費税の状況を確認するか、税理士に相談してから設定してください。

freee・マネーフォワードとの比較

※ 価格は記事確認時点の情報です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

比較項目弥生会計freeeマネーフォワード
向いている人税理士連携・従来型経理個人事業主・スタートアップ既存の経理フロー維持
スマホ操作△(PC向け設計)
税理士との連携◎(実績多数)
自動仕訳精度
初年度費用無料〜¥1,980〜/月¥2,980〜/月
UI・デザインやや古めモダンモダン

料金プラン

※ 価格は記事確認時点の情報です。最新情報は弥生公式サイトでご確認ください。

プラン初年度2年目以降向いている人
セルフプラン無料¥26,000/年〜自分で記帳・申告する方
ベーシックプラン無料¥32,000/年〜電話・チャットサポートが必要な方

初年度無料で全機能が使えるため、まず1年間使ってみてから継続を判断できます。

よくある質問

Q弥生会計は無料で使えますか?
弥生会計 オンラインは初年度無料で利用できます(セルフプラン・ベーシックプラン共通)。2年目以降は年額プランへの移行が必要です。
Q弥生会計とfreeeはどちらがおすすめですか?
顧問税理士がいて弥生データでやり取りしている・従来の帳簿入力スタイルで使いたい場合は弥生会計が向いています。スマホでの操作・自動仕訳・会計から確定申告まで一気通貫で使いたい個人事業主にはfreeeが向いています。どちらも無料期間があるので試してから判断することをおすすめします。
Q弥生会計で青色申告できますか?
はい、1年間の帳簿入力が完了していれば、青色申告決算書・確定申告書Bを自動作成できます。e-Taxへのデータ連携または印刷して提出できます。
Q簿記の知識がなくても使えますか?
「簡単入力」モードを使えば、売上・支出などの取引を日常語で入力でき、仕訳は弥生会計が自動で生成します。ただし消費税の設定や勘定科目の選択など、基本的な会計知識が必要な場面もあります。不安な場合は顧問税理士と一緒に初期設定することをおすすめします。

まとめ

弥生会計は、顧問税理士との連携実績・日本語サポートの充実・長年の信頼性が強みのソフトです。スマホ操作やモダンなUIはfreeeに軍配が上がりますが、「税理士と同じソフトを使いたい」「従来の帳簿入力スタイルで使いたい」という方には依然として有力な選択肢です。初年度無料なので、まず試してみてから継続を判断してください。

まとめ:こんな人に向いています
おすすめ顧問税理士がいて弥生データでやり取りしている中小企業
おすすめ従来型の帳簿入力スタイルを維持したい・Excelからの移行
要検討スマホ中心・自動仕訳重視ならfreeeかマネーフォワードが向いている

※ 価格・プランは記事確認時点の情報です。最新情報は弥生公式サイトでご確認ください。